宝塚歌劇を布教したい人or宝塚をちょっと見てみたい人へのオススメ作品(7月12日追記)
今回はボクの大好きな宝塚歌劇団についてのお話をします。
ボクは男なんですけど、帝劇とかでエリザベートやレ・ミゼラブルなどを観にいくくらいは舞台が好きだったんですけど、宝塚は食わず嫌いだったんですね。
でも、そんなボクを宝塚に引き込んだのは、この三人でした。
柚希礼音さん
紅ゆずるさん
小池修一郎先生(演出家)
の三人でした。
まず、母親が紅ゆずるさんにハマり、家でオーシャンズ11を見出したんですね。
これをなんとなくTVでやっていたんで、見ていたんですね。
映画も見ていましたし、もともとエリザベートが好きなボクは「小池先生の作品か…」と思い、見てみたんですね。
えっ…柚希礼音さんってなんや!この人!ってなったんですね。
男役ってくさい芝居するし、生理的に受け付けない…とか思っていた自分がうそのように魅了されていました。
というわけで、宝塚歌劇の素晴らしさをお伝えしたく、今回はオススメ作品をご紹介したいと思います!!!!!(今回はベルばらや風共などのメジャー作品を除外してます)
1.星逢一夜
<どんな人向け>
・切ない作品で泣きたい人
・ド派手なセットよりもシンプルなセットが好きな人
・和物の雪組を見せたい人
・年配の方におすすめしたい人
・困難に立ち向かう、そんな恋愛をしている人
雪組宝塚大劇場公演 ミュージカル・ノスタルジー『星逢一夜』/バイレ・ロマンティコ『La Esmeralda』 [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: 宝塚クリエイティブアーツ
- 発売日: 2015/10/01
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログを見る
<あらすじ(公式HPから引用)>
時は江戸中期、徳川吉宗の治世。とある藩で起きた叛乱を背景に、藩主の子息、天野晴興(あまのはるおき)と身分なき娘、泉(せん)の恋を、烈しく哀切に描きだす。 江戸から遠く離れた九州の緑深き里、山々に囲まれた三日月藩の小さな空を見上げ、天文学に夢中になる少年晴興(幼名 紀之介(きのすけ))は、里の娘、泉やその幼馴染の源太と一緒に星観(ほしみ)の櫓(やぐら)を組みあげて、星探しに明け暮れる日々。晴興は、二人と身分を超えて友情を育むが、少年時代が終わりを告げるころ、別れは突然訪れる。遠い江戸で将軍吉宗に伺候することになった晴興。晴興を思い続ける泉と、泉に心寄せる源太。彼らには思うままにならぬ運命が待ち受けていた。大人になった三人の関係は、巡る星々のもと、目に見えぬ力によって変貌させられて……。 江戸での晴興の躍進は、はからずも三日月の領民らの困窮を招いてゆく。ついに起きた叛乱の中で、晴興と泉、源太の愛は、哀しく鮮烈な軌跡を描いて、破局へと向かい始める。
まずは、この作品、くっそ泣けます!!!!
演劇の形式としては悲劇なのですが、環境に翻弄される主人公たちの生き様が泣けるんです。
三角関係なのですが、見ているうちに、「ああ、時代が異なっていたら、この二人(晴興と泉)は結ばれていたのに、身分の違いや環境によって翻弄されていくのか…」と切なさを覚えます。
男目線で見ると、晴興は泉のことが好きだけど、自分家族のために、結婚したくない人と結婚し、ひそかに泉に想いを寄せていた、親友の源太に泉を譲るところなんて、せつな過ぎて泣けます。また幼少期は仲の良かった晴興と源太が立場の違いから、大人になって対立していく流れなんていうのは、切なさのオンパレードです…
主題歌の星逢一夜なんて何度聞いても泣けます…
ファン目線で言ったら、脚本・演出の上田先生、すげえ!!!!!!!!!!!
ちょっと単調な部分もあるので、宝塚にまったく興味ないって人には難しいかも。
どちらかというと、宝塚にちょっと興味持っている人に見せるといいかも。
2.エリザベート
<どんな人向け?>
・二次元文化が好きな人
・歴史好きな人
・宝塚にまったく興味ない人
宙組宝塚大劇場公演ライブCD『エリザベート-愛と死の輪舞-』
- アーティスト: 宝塚歌劇団
- 出版社/メーカー: 宝塚クリエイティブアーツ
- 発売日: 2016/10/06
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
<あらすじ(Wikipediaから引用)>
煉獄で一人の男が裁判にかけられていた。彼の名はルイージ・ルキーニ。彼はエリザベート皇后殺害の容疑で、彼女の死後100年経った今でも裁判官から尋問を受けていた。だがルキーニは「俺は望まれてやったんだ」「エリザベートは死と恋仲だった」と言い、それを証明させるためにハプスブルク時代の霊魂を呼び寄せる。その中に黄泉の王トートがいた。ルキーニは彼らに皇后のことを語らせて、どういう経過になったのかを説明し物語はエリザベートの少女時代へと移る。
1853年、まだ少女のエリザベートはバイエルン王国の公女として自由を満喫していた。ある時、彼女は綱渡りに挑戦しようとしてロープから落ち、意識不明の重体に陥る。冥界に迷い込んだエリザベートにトートは一目で惹きつけられ、禁断の恋におちる。トートはエリザベートに生命を返してやる。そしてその愛を得ようと、彼女を追い続ける決意をする。こうして、愛と死の輪舞が始まった。
この作品はもともとウィーンで作られたミュージカルで、演出家の小池修一郎先生が輸入してきた作品なのですが、平成の宝塚歌劇作品で一番ヒットした作品だと思います。
この作品のすごいところは現代の日本の文化の代表格である二次元的な発想があり、死神が美貌の王妃エリザベートに恋をするというところから話が始まります。
もともと、エリザベートは自由を好む気質の人で、オーストリー皇帝のフランツと出会い、恋に落ちるのですが、皇室は自由を望むエリザベートにとって、非常に窮屈な環境でしかなかったのでした。
彼女が幼少期、木登りをしているとき、落下してしまい、死にかけたとき、死神のトートと出会い、トートはエリザベートに一目ぼれしてしまうのですが、まだ時ではないと彼女に命を返し、なんとか息を吹き返すのです。
それ以降、トートは隙があれば、彼女を死へと誘うのですが、彼女はそれを跳ね除けます。
しかし、窮屈な宮廷の中で、エリザベートにとって、死という概念が恐怖から自由へと変容していくのです。
この、死の概念が変わっていくさまも面白いですし、演劇だと他のいろんな登場人物の動きによって、行動が変わっていくのですが、トートはエリザベートの意思の中に生きている人物といっても過言ではなく、唯一トートに影響を与えるのが、エリザベートという構造も面白かったりします。
この作品は何度も上演されており、そのたびにキャストが変わるので、いろんなパターンがありますし、演じる人によって、だいぶ印象が変わるので、いろんなパターンを見てみると面白いです。
ちなみにボクのオススメは月組の元トップスターの瀬奈じゅんさんがやったエリザベートで、ボクは瀬奈さんのトートをオススメします。
3.オーシャンズ11
<どんな人向け?>
・宝塚の男役に偏見を持っている人(星組版)
・映画好きな人
・テンポの良い作品が好きな人
・どうしようもない男が好きな人
・スパイ的な要素が好きな人
。勧善懲悪が好きな人(実際は悪vs悪だけど…)
<あらすじ(公式HPから引用)>
刑務所に4年服役した窃盗犯ダニー・オーシャンは、仮釈放されることとなったものの、すでに次なる目標を決めていた。それは、ホテル王ベネディクトが経営するラスベガスの3大カジノの巨大地下金庫に眠る総額1億5000万ドル!計画遂行のためにオーシャンがスカウトしたのは、頭の切れるいかさまトランプ師ラスティーをはじめ、カード・ディーラーのフランク、スリの達人ライナス、元カジノのオーナー、爆破の達人、配線のプロ等々。かくして11人のスペシャリストたちによる犯罪ドリームチームが誕生した。果たして夢の大金を手中に収めることはできるのか?そして、オーシャンのもう一つの狙い、現在ではベネディクトの恋人になっている妻テスを奪い返せるのか?
大胆にして華麗、そしてクールに……史上最大の強奪作戦がスタートする!!
もともと、映画だった作品をミュージカル化したものです。
この作品の良いところはテンポが良いから飽きないんですよ。
音楽と内容のテンポ、セットの豪華さ、そして、宝塚の男役のカッコよさが存分に楽しめます。
悪いやつから金を奪うってストーリーで、スパイ要素がたくさんあるんですけど、映画やテレビと違って、舞台という制約がたくさんある環境で、よくここまで再現できたなと感動すら覚えます。
そして、星組版のトップスターの柚希礼音さんのチャラ男ぶりがカッコよすぎる…
ジローラモなんて目じゃないっすわ!(ジローラモさん、ごめんなさい…)