演劇で食って生きたい人のためのブログ

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【読書】「成功の神はネガティブな狩人に降臨するーーバラエティ的企画術」

 学生時代に比べると「楽しい」と思えることが少なくなった気がする。

 

 学生時代、ドンキホーテで買ってきた安酒を一人暮らしをしている友達の家で飲んで、騒いでいるだけで楽しかったし、お酒が飲めるようになり、世界が広がったような気分だった。

 

 この感覚が好きで、海外旅行に一人で行ったときもそうだった。

 

 一人でホテルに行き、部屋が空いているかを聞きにいったり、現地のスーパーで買い物をしたり、舞台のチケットを取って観に行ったりするだけでなんだか楽しかったのだが、社会人になると忙殺され、いつしか休みの日でも仕事のことばかり考えていた。

 

 唯一の楽しみは頭の中で自分が舞台を作るならこんな作品、面白いんじゃないか?と考えることだった。

 

 キャスティングから舞台の道具、演出プランまで考えるのがたまらなく楽しかった。

 

 そんなボクはある日、会社を辞め、自分で劇団を立ち上げようと決意した。

 

 仲間を集い、企画を出し合う。

 

 それがなにより楽しい。

 

 企画を出そうとすると生み出す苦しみが伴ってくる。

 

 だが、この苦しみが心地良い。

 

 とはいえ、妄想レベルから実行レベルに話を移すと、お金の問題や人の問題がどうしても付きまとう。

 

 その制約された中で企画を考えることの難しさに直面していたとき、本屋でとある本に出会った。

 

 それが「成功の神はネガティブな狩人に降臨するーーバラエティ的企画術」だ。

 

 

 

成功の神はネガティブな狩人に降臨する――バラエティ的企画術

成功の神はネガティブな狩人に降臨する――バラエティ的企画術

 

 

 

 作者の角田陽一郎さんは「好きなことだけやって食べていくという提案」という本で知り、そうなりたいと思っていたものの、現実として生活をしていくことが最優先となっていたボクはすっかり忘れていた。

 

「好きなことだけやって生きていく」という提案

「好きなことだけやって生きていく」という提案

 

 

 実際に本を見つけたときも「ああ、キングコングの西野さんがオススメしていた本を書いた人の本だ」くらいにしか思っていなかった。

 

 なんとなく手に取り、ぱらぱらページをめくると、パッとある言葉が目についた。

 

 

あ る 作 品 を 仮 に つ ま ら な い と 思 っ て も 、 そ れ は 、 そ の と き の 自 分 自 身 が 、 ま だ そ の お も し ろ さ に 気 付 く だ け の 〝 出 会 い 〟 を し て こ な か っ た だ け か も し れ な い し 、 も し か し た ら 、 そ れ を お も し ろ が る 〝 素 養 〟 が 無 い だ け な の か も し れ ま せ ん 。   さ ら に 言 え ば 、 そ の 作 品 を お も し ろ が る だ け の 〝 想 像 力 〟 が 無 い だ け な の で は な い か ?

引用元「成功の神はネガティブな狩人に降臨するーーバラエティ的企画術」(角田陽一郎著)

 

 この言葉はボクがまさに感じていたことだった。

 

 舞台を観に行って、面白くなくてもプロの人たちが作ったものだから何か学べるところがあるはずだと思って、分析するよう心がけていたが、これは人生にも言えるんじゃないかと思った。

 

 気が付くと、本屋のレジにこの本を持っていっていた。

 

 帰りの電車は帰宅中の会社員と学生で溢れていた。

 

 いつもなら「最悪…」と思うのだが、そんなことはお構いなしに立ったまま、本を読めるくらいのスペースを見つけ、そこで貪り読んだ。

 

 また名言を見つけてしまった。

 

夢 を 叶 え る 一 番 の 方 法 、 そ れ は 〝 思 い 込 み 〟 な ん じ ゃ な い か と い う こ と で す 。

引用元「成功の神はネガティブな狩人に降臨するーーバラエティ的企画術」(角田陽一郎著)

 

 これはかの落合陽一さんも堀江貴文さんも言っていた。

 

 人によって言葉は違うけど、熱狂だとか変態だとか言葉の表面は違えど、根っこの部分で同じだと思う。

 

 ボクには思い込みが足りないんだ…

 

 もっと熱狂して、演劇の変態になろう!

 

 そう思ったらいてもたってもいられなかった。

 

 批評家然としていた自分に対し、角田さんが「違う!もっとわくわくしようぜ!」と訴えているように思えた(思い込みかもしれないが良いのだ)

 

 この角田さんの本は内容もオススメなのだが、何より角田さんの熱量が伝わってくる。

 

 「テレビってオワコンだよね」と言う人がいるが、角田さんのような人がいると知ったら、きっとこう思うだろう。

 

 「テレビというものを角田さんのような人たちがどのように進化させていくのだろう」と。

 

 ボクも演劇界の角田陽一郎さんのようになりたい。

 

 ほなまた。

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