演劇が淘汰されるのか進化するのか
最近、演劇プロジェクトのほうも進んできて、いろいろと議論しているのですが、演劇を志す人間にとって、マネタイズはかなり重要な問題じゃないかなって思ってるんです。
具体的に言うと、他のエンタメの業界に比べて、コストが大きい割りに回収率が悪いという問題なんです。
もっと掘り下げると、収入源はチケット代に対し、支出の部分が大きいってことなんですよ。
軽く挙げるだけでも劇場費、道具関連、道具の搬出入費、役者・裏方のギャラなどが挙げられるんですね。
これは映画とかドラマでもそうだろうけど、映画やドラマは収入源が大きいし、スポンサーもつきやすいってメリットもあるんですよ。
というのは、映画やドラマは全世界に配信しようと思えばできるが、演劇は劇場まで足を運んでもらわないといけないっていうことがネットの時代と逆行しているんですよね。
映画のように全国各地にある映画館という便利なものが劇場にはないんですよ。
映画ですら、「ネットフリックス」とか「アマゾンのプライムビデオ」の影響で映画館に行く人が減少しているのに、演劇はなおさら…
宝塚歌劇団のようにネームバリューがある劇団ならライブビューイングでコスト回収はできるだろうけど…
そうなると、大きな劇団くらいしか残らなくなってくるでしょうね。
ここが問題なんですよ。
というのは演劇人口が少なくなると、それだけ大手の劇団にとってもパイが小さくなってしまい、産業そのものが衰退していく可能性が高まるわけです。
明らかにネットの存在に駆逐されそうなんですね。
しかも、海外みたいにネットの活用がまったく現場ではできていないんですよ。
これは働いていたから知っているんですけど、最新の機器とかを海外ではバンバン使っていて、無駄な時間とかも省けるんですけど、日本ではまだまだ導入されていないんですよ。
というか、ボクが働いていたのは大手の劇団なんですけど、結局資金力があるからスタートが遅れてもすぐに取り返すことができちゃうんで、そこまで何か対策を講じようとは思ってないっていうのが現状なんですね…
もうここまで来ると、演劇後進国日本って現状になるんですね。
去年、大分県で演出家の栗山民也先生の講演に行きましたが、そこでおっしゃっていたのは、韓国の俳優のほうが日本の俳優よりレベルが高いと。
ボクがミュージカルを見始めたころって、日本よりも格上ってウィーン、ブロードウェイ、ウエストエンドの欧米諸国だったんですけど、韓国にも抜かれているんですね。
ここまで書いていて、落ち込んでくるんですけど、こんなこと書くだけじゃあ、建設的じゃないので、ボクなりに打破する方法を考えました。
とはいえ、まだ具体的なところまで落とし込められないっていうのが現実なんですよ。
一応挙げると、ネットと融和していくしかないのかなって。
あと、日本特有の文化を活かしていくしかないのではないかと。
そこで言うと、ボクが思う日本の最先端の劇団って「劇団☆新感線」でしょうね。
というか、演劇の定義を広げて、新しい演劇の形態を見出すしか希望はないのかもしれないし、ボクはそこを見出したい。
ということで、宣伝になりますが、演劇プロジェクトで実験的に進めていくので、ぜひ興味があったら、クラファンで告知しますので、ご支援いただけると幸いです。